■剪定

時期:1月〜3月
剪定は1年間に伸びた枝を切る事で樹形を整える作業です。無剪定だと、多くの枝が混み合ってしまい、結果的に日当りの悪い枝が枯れてしまいます。
樹形にはいくつかの形があり、当園では低樹高の開心自然形に仕立てています。
この形の特徴は、高所作業が減るため安全に作業する事ができます。また、葉の重なりも減るため、効率良く光合成が行われ、品質の良い柿が生産されます。
剪定した枝は圃場内で粉砕機によりチップ化し、堆肥化して土に還元しています。粉砕機に入らない太い枝は、未耕作地で焼却されます。

■摘蕾・摘果

時期:5月中旬〜6月下旬
1本の結果母枝(実の生る枝)の先端部分の3つ〜4つ位までの蕾が花芽となり、ここから伸びた結果枝に3〜5個の雌花が咲きます。この雌花を全て結実させると、生り過ぎによる生理落下や、翌年の花芽が少ない隔年結果となるため、1番目と最後の花芽を取り、残った中から、形の良いもの、上を向いていないもの、実が大きくなった時に、他の枝に接触しないものなどを残して全て取り除きます。
この摘蕾作業は、開花前(5月下旬)に終わらせるのが基本なのですが、全ての圃場が終わるのは6月下旬になってしまうので、開花後は摘果作業になります。

■草生栽培

圃場の雑草は草生栽培で管理しています。
写真の草はイネ科の草で、60cmくらいまで伸ばしてから、運搬車に付けたローラーで踏み倒しました。
この作業は、6月ころの草管理です。
倒された雑草は敷き草状態となり、刈り取った場合に比べ、その後の再生(草が生える)が遅いように感じます。また、分解も遅くなるため、堆肥としての役割も大きく微生物や小動物が生息しやすい環境になります。 刈り取らない雑草は、枯れていく過程で葉に蓄えた養分を根に戻す作用があるとも言われています。
7月移行は、ツル系の雑草が生えてくるので、乗用草刈機で管理しています。

◆施肥設計

過剰な施肥は、経費のムダと土壌汚染につながるので、最小限の量で施肥しています。
肥料名:ダイナミックス10(15kg/袋)
施肥量:約3袋/10a

◆病害虫防除

登録農薬を適正利用しています。散布量は参考資料等では400L/10aとなっていますが、私のところでは、200L/10aくらいなので、標準よりもかなり少ない散布量です。